春の遅いこの地域でも、コブシに梅、そして桜の花が
ほころび始め、ようやく春らしい景色となりました。
長くて厳しい木曽の冬ですが、
春になり山が日に日に鮮やかに色づいてゆく様子は
春になり山が日に日に鮮やかに色づいてゆく様子は
まるで世界が一斉に命を吹き返すようで
春を迎える喜びもひとしおです。
先日、お店の地場野菜コーナーに並んだ、穫れたての春野菜の中に
いかにもおいしそうな、新ごぼうを見つけました。
薬草として大陸から伝来したごぼうには、豊富な食物繊維が含まれ
カリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラルも豊富で、
さらには血糖値を改善する働きもあるそう。
さっそく買って帰って、この時期ならではの
“新ごぼうの牛しぐれご飯” を作りました。
炒めた新ごぼうと牛肉に生姜と水を加えてアクを抜き、
砂糖とみりん、しょうゆで味をつけて煮詰めるだけ。
それを炊きたてのご飯に混ぜれば、
柔らかくて上品なごぼうの良い香りのする
“新ごぼうの牛しぐれご飯”の出来上がりです。
この丸みをおびた、ぽってりとしたフォルムの飯椀は
北原進の手によるもので、口当たりもちょうど良く
手のひらにとてもよくなじみます。
そしてこのお椀に添えられたお箸は、父である北原久が
わたしたち息子夫婦のために作ってくれたもので、
なんとも愛らしく、ほっこりとした民芸のぬくもりが感じられます。
大切な人と過ごす何気ない日常にこそ映える
気負わず、使いやすく、そして美しい器たち。
四季を感じる美味しさを、豊かに味わいながら暮らすこと。。。
それは一見当たり前のようで、
実はかけがえのないものなのかもしれませんね。
実はかけがえのないものなのかもしれませんね。